人間の精神や心理を考える上で、言語と時間は外せないと思う。そして、人間の精神や心理に関するの理論(仮説)が、法律や政治の問題で起こる事象と重なるところがあるのは何か?と考えている。例を上げると、デリダの免疫と自己免疫は、政治的な問題から考えられたと思われるが、それが人間の集団での力動(相互作用)にも重なる。これはビオンのグループ療法やIFS(内的家族システム療法)の追放者・管理者・消防士にも重なり、デリダの法律と正義(ここでは哲学的な真理やロゴスに対するものとして)に通じる。
ようやく、ナラティヴ・セラピーのM・ホワイトが脱構築を援用したのが分かってきた。また、哲学・現代思想のジャック・デリダ、人類学のティム・インゴルド、ナラティヴ・セラピーのマイケル・ホワイトの三者が、責任と応答を重要としたのも興味深い。なお、ホワイトは、フーコーを援用してローカルな知とタイムラインの移動による分厚い記述を会話を続けることによって言説化している。