学習のスクリプト
言葉を理解することと、言葉で何かを理解することの違いを考えたことはありますか。
そして、意識で理解することと、無意識が理解していることの違いを意識していますか。
意識の心が聞いている時、無意識の心もまた聞いていることを知っていましたか。
理解できない時の混乱、理解できた時の驚き、そして理解されたことは当たり前に忘れられていること。それが分かった時に状況がまったく変わっているとしたら、変わっていることをどんなふうに気づくでしょうか。
私たちは学習の構えを持っています。そして、その構えから外界の状況に注意を向けています。毎日の生活の中で、私たちは多くのことを学び、その知識を無意識に送り込んでいます。学んだことは忘れられて、いつでも思い出すことができます。そして、無意識には、これまでのあらゆる学習が貯えられているのです。
はじめて何かを学んだ時のことを覚えていますか。楽しかった人もいれば、嬉しかった人もいるでしょう。悔しい思いや不安な思いではじまったとしても、それが終わった時には安心していたことを思い出してください。子どもは言葉を理解する時に、文字通りに理解します。そして、自分が好きなもの、楽しいこと、望んでいることを思い浮かべます。
大人は言葉を理解する時に意味や価値に従って理解します。知的な理解が学習を妨げることがあります。大人は言葉から体験を理解し、子どもは体験から言葉を理解します。そして、大人も体験から言葉を学び、子どもも言葉が体験になることを学ぶことができるのです。それはワクワクするような、とても楽しいことなのです。
あなたが、はじめて何かを理解した時、どれくらい小さな子どもでしたか。その時に好きだったもの、楽しかったこと、望んでいたことを思い出してください。思わずクスクスと笑ってしまったり、匂いや味を感じたり、音や声が聞こえてくるかもしれません。あなたが子どもだった頃にもどる時に、私の声は、あなたの両親や大切な人の声に、近所の人や友達声に、同級生や先生の声になるでしょう。そして、何かを学ぶことを楽しんでいる自分を見つけてください。それはあなたも忘れてしまった、遠い昔の出来事なのです。
小さな子どもはワクワクすることを楽しんでいます。あなたはどれくらい楽しめていますか。自分が望むくらい、小さな子どもにもどることができるのです。子どもにとってあらゆることは新鮮で、どんなことからも多くのことを学ぶことができるのです。
はじめて動物園に行った子どもたちは、どんなふうに動物たちのことを理解するのでしょうか。どんなことを期待して動物園に行ったのでしょうか。ワクワクして寝れなかった子もいれば、期待しすぎてドキドキしている子もいるでしょう。動物以外のお菓子やお弁当のことを考えていた子もいるでしょう。
子どもたちは先生に言われて、スケッチブックに自分の好きな動物の絵を描きます。すぐに好きな動物を見つける子もいれば、なかなか決まらない子もいます。動物たちは、いろんな鳴き声や匂い、形や動きやをしています。子どもたちは自分の好きなものやワクワクするものに注意を向けます。色、形、大きさ、数、動き、子どもたちが注意を向けるものは様々です。そして、自分の好きな動物の絵をスケッチブックに描くのです。
動物の全身を描く子もいれば、気になった部分だけを描く子もいます。はみ出すくらい大きく描く子もいれば、とても小さく描く子もいます。子どもたちは、動物の絵を描きながら多くのことを学びます。自分では気づいていないのかもしれません。それでも、学んだことは無意識な貯えられているのです。それは、とても幸せな出来事です。