『アンチ・オイディプス』から想起される問い

1. 意識(外延・現働・微分・収縮・明示的)からみたのではない、無意識(内包・潜在・積分・弛緩・暗示的)からみた発生とは何か?

 ✎〈自然(フュシス)〉と〈制度(ノモス)〉のどこから語るのか。

 ✎デカルトからドイツ観念論(自己意識)の系譜とロマン主義から生の哲学(自然哲学)の系譜からみた主体の発生の違い。

2. 人はどうして内側からと、外側からの二重の制限を受けるこれらの必然性とは何か?

 ✎第一志向と第二志向、対象と表象、事物と観念、結果しか知ることができない意識の目的因の錯覚、問題を再生産することの解決、余剰のための過剰な活動、という誤謬(脳の機能的な錯覚も含めて)。

 ✎外部による必然性が取り込まれた内的な必然性になる二重性、あるいは表現と意味(記号)や過去と未来(時間)の二重分節化。

3. スターシステムドミナントな物語)があるとしたら、そうではないシステム(オルタナティヴな物語)とは何か?


 ✎ある領域を系譜としてみる時に語り手の視座によって語られるシステム(物語)が異なる。

 ✎地理的・歴史的な批判だけでなく、再現可能性な科学(あるいは客観的な事実)としての批判、そしてこれらの批判もひとつの物語でしかないという見方もできる。

 ✎人間は空いた穴(余白)を物語(因果関係)で埋めようとする。

4. 脱コード化した種々のもの(資本主義の深層の傾向、あるいは絶対的境界線)に流れる資本主義が絶えず再生産しうるもの(相対的境界線)、資本主義の深層の傾向に従属させようとするもの(流れの公理系)とは何か?

 ✎社会機械について
 土地機械(コード化)〈接続−共示〉脱土地化→〈社会的生産と欲望する生産との関係〉

 専制君主機械(超コード化)〈離接−従属〉公理化→〈それぞれの場合におけるこの関係の変化〉

 資本主義機械(脱コード化)〈連接−調整〉再土地化→〈資本主義体系におけるこの関係の種々の境界線〉。

 ✎GAFAやグローバルサウス、ドローンや生成AIが再領土化するもの。

5. コード化と脱領土化と欲望の編成(アレンジメント)の分析とは何か?

 ✎欲望分析の実践。

 ✎私秘性と親密性と表現(非―暴力性、あるいは非―アイデンティティ性)のあり方の多様性。

 ✎植民地主義の暴力(周辺者達が感じる居心地の悪さと他者に無関心でいられる教育)の円環の分析。

 ✎国家主権と領域国家の分析。